質問:真の結婚の意味とは何でしょうか?
回答:「真の結婚」とは、グリーンカードだけを目的としたのではなく、互いに愛し合っているために結婚した状態を指します。いわゆる結婚詐欺(fake marriage)の場合、多くは両者が共謀して手続きを進めますが、一方の当事者だけでも「グリーンカード取得が唯一の目的」であれば、それは「結婚詐欺(marriage fraud)」と見なされます。結婚が真実であることを証明する責任(立証責任)は申請者側にあります。したがって、十分な証拠や書類を用意して結婚の真実性を示さなければ、グリーンカードは取得できません。
質問:どのような場合に真の結婚ではないと疑われるのでしょうか?
回答:すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、結婚詐欺は比較的典型的なパターンで現れることが多いです。たとえば、一方はグリーンカードが切実に必要で、他方は金銭的利益が急務というケースが典型例です。さらに、互いに共通言語を持たない結婚、家族にも秘密にしている結婚、ビザの有効期限切れが迫ったり強制退去手続きに直面したりして「慌てて」行う結婚、結婚後も同居しないなどの状況は、偽装結婚を疑われやすい要素といえます。
質問:真の結婚を証明するにはどうしたらよいでしょうか?
回答:夫婦が物理的にも経済的にも共同体を形成していることを示すのが、最も効果的な方法の一つです。一緒に暮らしている事実は有力な証拠となり、同居していることで賃貸契約(リース)、住宅ローン(モーゲージ)、各種請求書(光熱費など)、運転免許証など、さまざまな証拠が自然に生まれます。もちろん、夫婦間に子どもがいる場合は最強の証拠といえます。継子の場合でも、きちんと交流があることを示せば有効な証拠となります。
また、共同口座(joint account)など、経済的活動を共有していることを示すのも非常に有力です。資産を共同名義で購入したり、夫婦として税金を共同申告したり、生命保険や信託(trust)で配偶者を受益者(beneficiary)に指定したりするのも、共同体としての証拠になります。
さらに、夫婦としての親密さを示すさまざまな証拠を集めるのも良い方法です。結婚式の写真、海外旅行などの旅行写真、家族との集まりで撮った写真、相手方の家族を訪問した際の証拠、電話やメール・SNSなどのやりとりの記録もよい証拠になります。また、友人や知人による宣誓供述書(affidavit)を用意し、二人の関係が真実であると証言してもらう方法もあります。
質問:疑いをかけられた場合、どうやって切り抜ければいいのでしょうか?
回答:たとえ状況的に疑わしさがあるように見えても、必ずしも恐れる必要はありません。どの夫婦にも事情があるため、結婚が真実であることを証明できる方法は存在します。
- 一緒に住めない場合
学業や仕事の都合で夫婦が別居していることもあり得ます。この場合、単に同居していないという理由だけで問題になるわけではありません。別居していても頻繁に連絡を取り合い、経済的にも共同体を維持し、将来的には同居を予定しているなど、「夫婦として通常の姿」を保っているならば疑念は晴らせます。 - 年齢差や文化差などが大きい結婚の場合
大きな年齢差、文化的背景の違い、さらには使用言語が異なる場合などは、移民局に疑われがちです。ただし、出会いから結婚に至る過程を丁寧に説明し、これらの違いが夫婦関係に支障を来さないことを示せば、誤解を解くことができます。この際、とくに不利な条件にある側(たとえば若い側)の真意をしっかり示すことが大切になるでしょう。 - 過去に却下された経歴がある場合
過去に結婚ベースあるいは他のグリーンカード申請で却下されたことがあっても、移民詐欺(immigration fraud)に関わっていなければ問題視されないのが一般的です。仮に詐欺に関わったケースでも、ウェイバー(waiver)を取得すれば再びグリーンカードを得られる可能性があります。ウェイバーはグリーンカード申請と同時に、または却下された後でも申請できます。 - 以前の結婚や他の人を申請した経緯が怪しい場合
配偶者が以前に別の人を申請したり、過去の結婚で偽装結婚の疑いをかけられたりしたことがある場合、今回の申請も疑いの目で見られる可能性があります。しかし、それとは別に今回の結婚の真実性をしっかり立証すれば、グリーンカードが承認される見込みは十分にあります。以前の結婚についても誤解を招かないよう状況をよく説明すると役立つでしょう。 - 面接で夫婦の回答が食い違う場合
結婚面接での回答に誤りがあり、グリーンカードが却下されてしまうケースもあります。回答の食い違いだけで即却下されるわけではありませんが、もともと疑いがある場合には特に注意が必要です。予想される質問をあらかじめ洗い出し、疑惑を解消できる回答を事前に用意して、配偶者同士でよく確認しておくのが望ましいでしょう。 - 現地調査(ホーム訪問)
移民局が疑念を抱いた場合、担当官が予告なしに自宅を訪問することがあります。もし「同居している」と申告しているのであれば、実際にその住所で同居していることが望ましく、住居内では同じ部屋を使っている状態を示せるとなお良いでしょう。
結婚の真実性は、書類や供述などを通じて立証するものです。本当に真実の結婚であっても立証できなければグリーンカードは取得できませんし、逆に真実の結婚でなくても十分に証拠をそろえれば取得できてしまう可能性もあります。したがって、万全の準備が極めて重要です。
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